香川県の農業補助金は、掲載27件のうち県が14、市町が13ほぼ半々です。
ただ数が拮抗しているだけではありません。
香川の県事業は、制度の設計に最初から市町の負担分が組み込まれているものが多く、「県1/6+市町1/6で1/3」「市町が補助する場合は上限が上がる」といった書き方が並びます。

もうひとつの特徴はオリーブ
生産量日本一の県らしく、植えてから実がなるまでの4年間にも定額が出る仕組みがあります。

この記事では27件を市町別に金額つきで整理します。
一覧で見たい方は香川県の補助金一覧からどうぞ。

香川の補助金は「県と市町がセット」

出し手件数性格
香川県14件⭐市町とセットの設計が多い。オリーブに専用枠
丸亀市10件⭐免許と「毎年かかる費目」に細かく出す
観音寺市2件鳥獣対策。個人単独で申請できる
高松市1件スマート農業(1/2・上限50万円)
⚠️ この件数は当サイトの調査状況を反映した数字です。
香川県には17の市町があり、表に出ていない市町にも制度がある可能性は十分あります。
件数の順位を「手厚さの順位」と読まないでください。

⭐県の制度に市町の負担分が入っている

香川でいちばん注意したいのがこれです。
同じ制度でも、住んでいる市町が補助を出すかどうかで補助率と上限が変わります。

制度市町の補助なし市町の補助あり
多様な農業人材支援事業1/3(県1/6+市町1/6)・上限200万円
かがわ園芸産地生産力強化対策1/3以内40%(さぬき讃フルーツは上限が2倍に)
かがわの水田農業競争力強化対策30%・上限300万円1/3・上限330万円
鳥獣捕獲等助成事業市町の捕獲奨励金に県が1/2上乗せ(上限4,000円/頭)

つまり窓口は市町の農業担当課なります。
県のページだけを見て「1/3か」と判断すると、実際の金額と食い違うことがあります。

オリーブ:実がなるまでの4年間にも出る

オリーブ生産拡大加速化事業は、生産量日本一の県ならではの制度です。

  • 新植・改植と既存園地の施設整備=1/2以内・上限750万円
    苗木代・灌水施設・防風施設・鳥獣害防護柵・土壌改良経費が対象
  • 未収益期間の支援=新植・改植した年を除く4年間、10アールあたり定額22万円
    果樹でいちばんつらい「植えたのに収入がない期間」を埋める設計です
  • 採油機・冷庫・果実加工用機械=1/3以内・上限500万円
  • 収穫機・選果機・乗用型防除機などの大規模栽培用管理機械=1/3以内・上限500万円
⚠️ 未収益期間の支援は新植・改植のメニューを使った場合に限られます
新植・改植はおおむね10a以上の規模が必要で、果実の生産量やオイルの品質に目標が設定され、目標年度に達成している必要があります。

畜産にもオリーブ牛生産拡大支援あります。
牛舎の増築・改修が1/2以内・上限200万円、高能力繁殖雌牛の導入に1頭あたり15万円(1頭70万円以上・育種価2項目以上A)。

年齢でも立場でも、外れた人に枠がある

  • ミドルエイジ新規就農支援事業50歳以上65歳未満年100万円以内を最長3年間(合計最大300万円)。
    国の経営開始資金(原則50歳未満)から外れる層の受け皿です。
    ⚠️前年の世帯所得が原則600万円未満・経営開始から3年以内の申請・過去に経営開始資金等を受けていないこと
  • ⭐⭐多様な農業人材支援事業=認定農業者・認定新規就農者・集落営農組織「ではない」対象という珍しい設計。
    兼業農家・小規模農家を「認定農業人材」として認定し、機械・施設を1/3以内・上限200万円。
    ⭐遊休施設の解体・移設・補修も対象で、2名での共同申請も可。
    ⚠️農産物販売金額50万円以上を目指すことと、営農5年以上の継続意欲が要件
  • 新規就農者の経営発展支援事業=1/3以内・上限200万円(ハウス等の栽培管理用施設は400万円)。
    空きビニールハウスなど遊休施設の購入・改修・移設費も対象で、初期費用を大きく下げられます。
    国の経営発展支援事業に乗れなかった人の受け皿にもなります

果樹は「実がなる園地ごと」引き継ぐ

次世代への果樹優良園地継承促進事業発想が変わっています。
果樹は植えてから収穫まで年数がかかるという壁を、「すでに実がなる園地を引き継ぐ」ことで飛び越える制度です。

継承元の生産者が後継者のために苗木を育てる費用を、県が10aあたり定額で助成します(親元就農4.4万円/のれん分け就農28.4万円・未収益期間4年分を一括交付)。
⚠️申請するのは継承元(園地継承計画を作った高齢生産者・農業法人・里親)で、引き継ぐ側ではありません。

県の主力メニュー

丸亀市(10件)=免許と「毎年かかる費目」に出す

丸亀市の10件は、大きな設備投資ではなく毎年出ていくお金と、資格の取得費向いているのが特徴です。

観音寺市・高松市

観音寺市の有害鳥獣対策事業補助金は、個人の農業者が単独で申請できます(多くの自治体は2戸以上が条件)。
電気柵などの防除機具だけでなく、わななどの駆除用猟具も同じ枠で対象です(1/2・上限5万円)。
⚠️購入「前」の申請が必須です。

狩猟免許申請手数料の助成3/4以内で、受験手数料だけでなく予備講習会の受講料も対象(講習料のほうが高額なので効果が大きい)。
⚠️合格した人が対象で、不合格だと対象外です。
💡対象者は「市内に住所を有する者」=農業者でなくても申請できます。

高松市のスマート農業推進事業費補助金は、ロボット・AI・IoT等のシステム購入費・構築費を1/2・上限50万円。
個人農家から法人・団体まで対象ですが、⚠️募集は年度はじめで審査があります(令和8年度は5月29日締切で終了)。

香川で申請するときの注意点

  1. 窓口は市町。県事業でも市町の負担分が入っている制度が多く、市町が補助するかどうかで率と上限が変わります
  2. 下限がある制度に注意。未来チャレンジ支援は対象経費400万円以上、水田競争力強化と園芸産地強化は1台・1件あたり50万円以上が条件です
  3. 買う前・設置する前に申請する。観音寺市の鳥獣対策は購入前の申請が必須、丸亀市の侵入防止柵は🔴設置後からは申請できません
  4. 上限額が公表されていない制度がある。丸亀市の狩猟免許・侵入防止柵・農地集積・15/100の3事業は、いずれも一覧PDFに上限の記載がありません。
    農林水産課での確認が要ります
  5. 年度内に締め切られる。未来チャレンジ支援は令和8年度分が受付終了、高松市のスマート農業も5月29日で締め切られています

まとめ:県の制度を、市町の窓口で確かめる

  • 大きな設備投資=未来チャレンジ支援(3/4・2,000万円。
    ただし400万円以上から)
  • オリーブ=新植1/2・750万円+未収益期間4年に10aあたり22万円
  • 50〜65歳で就農=ミドルエイジ新規就農支援(年100万円×3年)
  • 認定農業者ではない兼業農家=多様な農業人材支援(1/3・200万円)
  • 免許を取る=丸亀市(大型特殊1/2・狩猟免許は全額)/観音寺市(狩猟免許3/4)

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