滋賀県の農業補助金には、はっきりした特徴が2つあります。

1つは、守山市がモリヤマメロンという1つの品目に8つのメニュー積んでいること。
機械や家賃だけでなく、空き家の敷金・礼金から長靴・作業着まで対象に入っています。
「その品目で暮らしが立つか」まで面倒を見る設計です。

もう1つは、受け皿の切り方が細かいこと。
甲賀市には女性専用の就農支援あり、大津市は林業の安全装備正面から見ています。

この記事では掲載19件を市別に金額つきで整理します。
一覧で見たい方は滋賀県の補助金一覧からどうぞ。

滋賀の内訳

出し手件数性格
甲賀市5件⭐⭐女性専用の就農支援/ハウス500万円/近江茶
滋賀県4件有機の県ブランド米/世界農業遺産
長浜市・大津市各3件⭐11haで入口が分かれる/⭐林業の安全装備
守山市2件⭐⭐メロン1品目に8メニュー
米原市・東近江市各1件⭐18〜55歳未満に月3万円×36か月/高収益作物50%
⚠️ この件数は当サイトの調査状況を反映した数字です。
滋賀県には19の市町があり、表に出ていない市町にも制度がある可能性は十分あります。
件数の順位を「手厚さの順位」と読まないでください。

⭐⭐守山市:メロン1品目に、住まいから長靴まで

守山市 モリヤマメロン新規就農者包括支援補助金は、就農に必要な費用を8つに分けて拾っています。
1つの品目にここまで積む制度は全国的にも見かけません。

何に出るか補助率金額
①機械・施設の取得1/2以内3年で252万円
②家賃1/2以内単身3.25万/2人3.6万/3人以上4万・⭐戸建なら5.5万(月額)
③生産指導10/1030万円(1期限り)
④空き家の居住開始費用10/1011万円(敷金・礼金・仲介手数料・修繕費・火災保険)
⑤農業用資材1/2以内年10万円×3年(種苗・肥料・農薬・マルチ)
⑥農地賃借料1/2以内年8,000円×3年
⑦消耗品10/103万円(長靴・帽子・作業着など・1回限り)
⑧トレーニングハウス1/2以内4万円(JAの研修施設での生産経費)

③の生産指導が全額というのが効きます。指導するのはJAレーク滋賀のモリヤマメロン部会員で、指導料は1時間1,500円以内。
技術を教わる費用を市が持つ形なので、受け入れる側も引き受けやすくなります。

⚠️ モリヤマメロンを専作し、5年以上継続して生産・出荷する意思があることが条件です。
⚠️家賃・空き家・農地の各支援には移住者(3年以内に市外から転入)向けの要件あります。
⚠️支援期間3年の事業は1会計年度につき1回まで申請できます。

④の空き家の居住開始費用は、敷金・礼金・仲介手数料に加えて修繕費まで対象です(⚠️空き家情報バンク登録物件に限る)。
古い家に入ると、前の住人の家財が残っていて片づけから始まることがあります。
修繕費は見てもらえても、中の物をどうするかは自分で決めることになります

ハウスは別枠でモリヤマメロン生産施設整備事業補助金あり、パイプハウスの新築費が1/2・1棟あたり上限125万円。
⚠️育苗ハウス・資材ハウスは対象外(メロンを生産するハウスのみ)で、対象者はJAレーク滋賀のモリヤマメロン部会員です。
既存施設を撤去して同じ農地に建て直す場合も「新築」扱いになります(⚠️ただし解体撤去費は対象外)。

⭐⭐甲賀市(5件):女性専用の就農支援がある

甲賀市 女性新規就農者支援事業年50万円×3年間=合計最大150万円
女性を対象にした市単独の就農支援は全国的にも珍しいものです。
甲賀市青年等就農計画認定要綱の承認を受けた女性の認定就農者が対象で、 ✅随時受付です。

甲賀市 新規就農者支援事業50歳以上65歳未満1人50万円(定額)。
国の経営開始資金(49歳以下)から外れる年代を拾う制度です。

施設なら甲賀市 園芸作物栽培設備設置事業1/2以内で、新規就農者(認定後1年以内)は上限500万円
市単独制度としては全国的にも高水準です(経営改善計画に基づく規模拡大なら300万円、それ以外は150万円)。
⚠️新規就農者枠は「認定後1年以内」という期限があるので、認定を受けたら早めに動いてください。

残る2件は地域性が出ています。
甲賀市 茶生産機械等購入事業朝宮茶・土山茶の産地らしい品目特化型で、1/3・個人200万円/団体300万円。
同じ要綱に茶防霜設備整備事業あり、防霜ファン等は新設1/2・更新1/3です。
甲賀市 中山間地域農業機械設備導入事業1/3で、スマート農業を導入する場合は上限が50万円→200万円に上がります
条件不利地でのスマート化を明確に後押しする設計です。

大津市(3件):林業の安全装備と、畜舎の衛生

大津市 林業労働力定着支援事業補助金防護服・ヘルメットなどの労働安全装備品正面から対象で、 1/2以下・上限75,000円。
安全装備への補助は珍しいものです。
⭐林業経営体は「森林組合・会社・個人経営等の組織形態は問わない」とされており、個人でも申請できます(⚠️リース代と修繕費は対象外・年度内1回のみ)。

大津市 林業新規就業者支援給付金「滋賀もりづくりアカデミー新規就業者コース」の受講に伴う自己負担が 1/2以下・上限5万円(テキスト代・装備品代・保険料・資格取得費など)。
⚠️修了が前提で修了証書の写しが必要、1人1回限りです。
✅どちらも通年受付(4月初め〜3月末日)で、募集期間を待たなくて済みます。

大津市 畜産環境対策事業補助金畜舎の害虫発生の予防・衛生対策正面から対象という珍しい制度です。
日常の衛生管理費に使えて、補助率は50%以内(⚠️要綱に上限額の定めがなく、額は予算の範囲内で決まります)。
✅対象は「畜産農家、農業団体等の畜産事業を営む事業者」個人の畜産農家も申請できます

長浜市(3件):11ヘクタールで入口が分かれる

長浜市 農業経営持続・効率化支援事業補助金経営面積で入口が分かれるのが特徴です。

  • 11ha未満「小規模農業者営農継続」(上限30万円)
  • 11ha以上「スマート農業導入」(上限80万円)。
    自動操舵システム・農業用ドローン・草刈り機・アシストスーツ・AI/IoT装置など
  • ③農業者育成=農業法人の雇用者や集落営農の構成員(50歳未満)の授業料・資格取得受験料を上限3万円

補助率はいずれも3/10以内。
⚠️過去にこの事業を使っていないことが要件(1回限り)で、 ⚠️例年6月の1か月間だけの受付です(令和8年度は6月1日〜30日で終了)。

長浜市 若者就農支援事業補助金⚠️対象が就農者本人ではなく、39歳以下を新たに常時雇用した経営体です。
①園芸栽培拡大(ハウスの新設・増設、経営多角化の機械・施設)が1/2・上限200万円、 ②スマート農業が1/2・上限150万円。
補助率1/2は市単独制度としては高めで、雇用と設備投資をセットで考えている経営体に向きます。

長浜市 園芸施設整備事業補助金1棟50㎡以上のビニールパイプハウスの新設・増設が3/10以内・上限120万円(⚠️こちらも過去に活用していないことが要件)。

県の4件と、米原市・東近江市

世界農業遺産「琵琶湖システム」地域活動支援事業補助金滋賀ならではの制度です。
琵琶湖システムの資源を活かした商品・サービスの開発や、開発したものの認知拡大・販路拡大が1/2以内・1件30万円。
⚠️成果物に琵琶湖システムのロゴマークを表示すること条件で、 ⚠️原則として他の補助金と併用できません。
⚠️令和8年度は5月13日で受付終了と早いので、前年度から準備が要ります。

オーガニック「きらみずき」栽培支援事業県ブランド米の有機栽培が条件で、水田用自動抑草ロボット・乗用型水田除草機・ドローン等が3/10以内(個人60万円/共同利用団体120万円)。
⚠️例年4月中旬が必着締切です。
有機JASの認証費用そのものには有機JAS認証取得支援事業(1/2・上限5万円・✅随時受付。
⚠️「新たに」取得する方が対象)があります。

滋賀県 未来投資総合補助金ドローン・自走式草刈機・乗用型管理機・自動操舵システム等に加えて商品開発・プロモーション費、物流合理化の取組も対象で、1/2以内・上限200万円(下限事業費10万円)。

米原市 新規就農者等支援費補助金月額3万円以内×36か月=総額108万円以内(1人1回限り)。
対象年齢が18歳以上55歳未満で、国の経営開始資金に年齢で乗れない50代前半も対象になります。
✅使い道が広く、研修費・就農準備・生産経費・農地や機械の取得/賃借費などに使えます。
⚠️就農時の農業従事日数が年間150日以上見込まれること、 🔴農業開始から5年以内にやめると全額返還です。

東近江市 高収益作物生産振興事業補助金露地野菜用機械・スマート農業機械が50%(上限100万円)一般の機械設備・施設設備は20%。
水田を活かした輪作体系づくりと高収益作物への転換が目的です。
⚠️例年6月末が締切(令和8年度は6月30日で受付終了)。

滋賀で申請するときの注意点

  1. 🔴6月に締め切る市が多い。長浜市の3件は6月の1か月だけ、東近江市は6月末。
    県の琵琶湖システムは5月中旬、きらみずきは4月中旬です
  2. 「1回限り」の制度が多い。長浜市の持続・効率化支援と園芸施設整備、米原市、大津市の林業給付金はいずれも過去に使っていないことが要件です
  3. 随時受付の市もある。甲賀市の5件と大津市の林業2件・畜産は通年または随時受付なので、思い立った時期に相談できます
  4. 🔴返還条件を先に見る。米原市は農業開始から5年以内にやめると全額返還守山市も5年以上の生産・出荷の意思が条件です
  5. 品目や部会が指定されることがある。守山市はモリヤマメロンの専作と JA部会員であること、県のきらみずきは指定のブランド米が条件です

まとめ:滋賀は「品目」と「立場」から探す

  • メロンで就農する=守山市(8メニュー。
    家賃・空き家・長靴まで)
  • 女性が就農する=甲賀市(年50万円×3年)
  • 50代で就農する=甲賀市(50〜65歳未満に50万円)/米原市(18〜55歳未満に月3万円×36か月)
  • ハウスを建てる=甲賀市(新規就農者は500万円)/長浜市(120万円)
  • 茶を作る=甲賀市(1/3・個人200万円+防霜ファン)
  • 林業に入る=大津市(⭐安全装備に1/2・7.5万円。
    個人可)
  • 有機で作る=県のきらみずき(除草ロボット3/10)/有機JAS認証費(1/2・5万円)

有機の制度は有機農業・環境保全の補助金年齢で国の制度から外れた方は国の補助金から落ちた人が使える県・市町村の制度あわせてどうぞ。
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