補助率は普通、制度ごとに1つ決まっています。
1/2なら何年目でも1/2です。

金沢市には、年が進むごとに下がっていく補助金があります。

⭐⭐中山間地域の遊休農地を借りて始める人への支援で、土地の賃借料と土壌改良資材費が1年度目は10/10(全額)
2年度目は9/10、3年度目以降は8/10。
「借りて土を直す最初の1年」がいちばん手厚い設計です。

もうひとつ、この制度には逆転があります。
🔑⚠️国の補助金を受けると、市の補助率が下がります(土地基盤整備費は8/10→3/10、生産施設は13/30→1/10)。
同じ工事でも、国の事業に乗せるより市単独で使うほうが手取りが大きくなることがあるいうことです。

石川はもうひとつ、企業や異業種を農地に呼ぶ制度持っています。
県のファンドは5年で5,000万円金沢市の異業種参入は放置竹林まで対象です。

この記事では掲載15件を出し手ごとに金額つきで整理します。
一覧で見たい方は石川県の補助金一覧からどうぞ。

石川の内訳

出し手件数性格
石川県2件法人・企業に5年で5,000万円/被災した機械の再取得に9/10
金沢市2件⭐⭐1年目は全額・年ごとに逓減/⭐異業種と放置竹林も対象
かほく市2件特産品目に参入するセット(研修60万・家賃月3万)/45歳以下に機械3/10
小松市2件⭐50歳以上の独立就農に10万円/スマート農機30%・⚠️機械更新は小規模層限定
七尾市2件狩猟免許1万〜3万円/捕獲檻1基2万円(🔴町会・生産組合のみ)
能美市・白山市・津幡町・穴水町・羽咋市各1件スマート30%/⭐サル対策は5万円/⚠️柵は2戸以上/⭐有機なら資材30万/収入保険
⚠️ この件数は当サイトの調査状況を反映した数字です。
石川県には19の市町があり、表に出ていない市町にも制度がある可能性は十分あります。
件数の順位を「手厚さの順位」と読まないでください。

🥇⭐⭐金沢市は「1年目」に寄せている

金沢市 中山間地域遊休農地活用就農者支援事業は、経費の区分ごとに補助率が決まっていて、年度が進むと下がっていきます。

対象補助率限度
⭐土地賃借料1年度目10/10 → 2年度目9/10 → 3〜5年度目8/1010aあたり10,000円・年50,000円まで(5年度まで)
⭐土壌改良資材費1年度目10/10 → 2年度目9/10 → 3年度目8/1010aあたり30,000円まで
土地基盤整備費(客土・暗きょ)8/10(⚠️国の補助を受けると3/10)1平方メートル1,200円・年480万円まで(3年度まで)
生産施設(ハウス等)13/30(⚠️国の補助を受けると1/10)要綱の別表による
農業機械1/10年250万円まで

荒れた農地を借りて始める人にとって、いちばん金がかかるのは最初の1年です。
借地料を払い、土を直し、それでも収穫はまだない。
その1年を全額で支える形になっています。

⚠️ 中山間地域の同一地区で10アール以上の遊休農地に、5年以上の賃借権等を設定することが条件です。
⚠️交付から5年未満で生産を断念すると返還を命じられることがあります。窓口は金沢市農業水産振興課(076-220-2213)。

🔑⚠️国の補助金を使うと、市の率が下がる

この制度には見落としやすい逆転があります。
⚠️国の補助金を受ける場合、土地基盤整備費は8/10から3/10へ、生産施設は13/30から1/10へと市の補助率が下がります。

つまり同じ工事でも、国の事業に乗せるより市単独で使うほうが手取りが大きくなる場合があります。補助金は「国の大きい事業に乗るほど有利」と思われがちですが、ここではその常識が反転します。

⚠️ ただし「率が高い=有利」とは限りません。国の事業は上限額そのものが大きいことが多いので、工事の規模と、国の事業で採択される見込みの両方を並べて比べる必要があります。💡見積もりが出た段階で、市の農業水産振興課に「市単独で使う場合」と「国の事業に乗せる場合」の両方の試算出してもらうのが確実です。

🥈企業と異業種を、農地に呼ぶ

いしかわ農業参入支援ファンド5年間で計5,000万円(営農類型による)。
米・麦・大豆・露地野菜・果樹は土地面積単価、施設園芸は初期投資額の1/2です。

⚠️ 対象は農業法人・企業・JA出資型法人で、個人の新規就農には使えません。⚠️対象地域は中山間地域とGIAHS認定地域(七尾市・輪島市・珠洲市・羽咋市・志賀町・宝達志水町・中能登町・穴水町・能登町)。
⚠️参入面積の下限があり、米は15ヘクタール以上など。
⚠️新規参入型では新規の常時雇用者が必須です。
窓口は石川県農業参入サポートデスク(076-225-1633)。

金沢市 異業種新規農業参入支援事業は、対象が「農業を主目的としない団体」です。
企業のCSR活動や地域団体の農地活用が想定されていて、遊休農地だけでなく放置竹林も対象になるのが珍しいところです。
⚠️農業振興地域の同一地区で10アール以上を5年以上借りる、または所有権移転・作業受託することが条件で、⚠️個人は対象外(個人の就農は上の中山間地域の制度のほうです)。

🥉年齢の両側を、別々の市が拾う

⭐⭐小松市 強い農業ひとづくり支援事業(新規就農・資格取得)は、【新規就農】の対象を「年齢50歳以上の方」しています。
国の就農給付(原則49歳以下)から外れた層のための制度で、就農に必要な資材費等を10万円以内で支援します。
⚠️農業後継者(親元就農)は対象外で、自ら独立して農業を始める人が対象です。

同じ制度の【資格取得】は営農に必要な資格の取得費を50%・上限5万円。
大型特殊免許(農耕車限定)・農業機械士・野菜栽培士・防除用無人ヘリ免許・農業用ドローン免許が対象です。
⚠️汎用性のある資格は対象外で、農耕車限定でない大型特殊免許やフォークリフトは含まれません。

逆に若い層はかほく市 新規就農者支援事業45歳以下対象に、機械・施設を各3/10・上限100万円、農地賃貸料1/2(3年)、住宅家賃を月2万円まで(3年)。
⚠️指定品目の生産組合に加入し、生産面積50アール以上が条件です。
⚠️5年以内に営農をやめると返還があります。

かほく市 園芸産地担い手確保事業特産品目への参入を一式で支えるセットです。
研修(いしかわ耕稼塾)に60万円/年、機械の購入・賃借に1/2〜1/3・上限150万円、生産施設も同率・上限150万円、農地賃借料は年20万円まで(5年目まで)、移住者の家賃は月3万円まで(3年)
⚠️対象品目はスイカ・大根・かほっくり・長いも・ぶどう・紋平柿+JA/県奨励作物で、 ⚠️対象は60歳未満、⚠️地域の生産組合等への加入が条件です。

機械・スマート農業:小松市は「小規模層」に絞る

小松市 強い農業ひとづくり支援事業(機械・新品目)4つのメニューを持っています。

  • 【新たな農産物の生産】50%・上限50万円(⚠️5年以上生産を続けられること)
  • 【スマート農業機械】30%・上限30万円。
    ドローン・アシストスーツ・リモコン式自走草刈機・無人草刈ロボット・圃場水管理システムが対象
  • 【中山間の農業機械更新】30%・上限50万円
  • 【新商品開発・販路開拓】5万円以内(小松市産の農産物を使った新商品)
⚠️⚠️ 機械更新のメニューは、認定農業者・認定新規就農者・集落営農組合とその構成員・自給的農家が「対象外」です=そこから外れる小規模層に絞った設計なっています。
⚠️50万円以上の農業機械(償却資産登録のもの)で、水稲70アール・野菜30アール以上の栽培が必要。
⚠️対象者は耕作放棄地の再生等の地域貢献に取り組んでいると認められる者、または50歳未満の新規就農者(農業後継者を除く)です。

能美市 スマート農業推進事業補助金自動操舵・自動給水・ラジコン草刈機・ドローン等の購入が30%・上限30万円(⚠️市外事業者から購入すると上限15万円)。
ドローン免許等の資格取得費も30%・上限10万円支援します。

鳥獣・資材・保険

白山市 鳥獣害防止対策費補助金✅個人で申請でき、1/2以内。
サル対策なら上限5万円、それ以外の獣種は上限3万円です。
資材費だけでなく、設置にかかる人件費も対象なります。
団体なら資材費100万円・設置費20万円まで上限が上がります。
⚠️買う前・設置する前に「事業認定申請書」を出し、認定通知書を受け取ってから着手してください。

津幡町 鳥獣被害防止対策事業補助金電気柵・防護柵が1/2以内・上限5万円。
⚠️2戸以上で共同して実施することが条件で、1戸単独では使えません。⚠️一団の農地がおおむね5アール以上あること、 ⚠️新たに設置するものが対象(既設の修繕は対象外)、 ⚠️宅地内の家庭菜園は対象外です。

七尾市は狩猟免許取得支援補助金(わな・網1万円/第1種銃猟3万円)と有害鳥獣捕獲檻購入事業補助金(1基2万円)の2本。
⚠️狩猟免許は市捕獲隊員である人または入隊予定の対象で、免許を取るだけでは対象になりません。
🔴捕獲檻は町会や生産組合が対象で、個人では申請できません(⚠️5万円以上・税別の檻・1団体につき年度中1基のみ)。
⚠️どちらも金額の出典が令和6年度の広報なので、最新の額は農林水産課(0767-53-8005)へ。
柵と免許の制度全般は鳥獣被害対策・狩猟免許の補助金どうぞ。

穴水町 農業用資材購入費補助金は、種苗・肥料(土壌改良材含む)・農薬・ ⭐出荷用梱包資材代・デザイン料までを1/3で支援します(上限20万円、有機農業に取り組む場合は30万円)。
⚠️町税等の滞納がないこと、町内農地での耕作が条件です。

羽咋市 農業経営収入保険加入促進補助金収入保険の掛金を認定農業者は年4万円、その他の農業者は年2万円まで補助。
加入初年度から3年間もらえるので、認定農業者なら最大12万円になります。
⚠️収入保険の加入には1年間の青色申告の実績が必要です。
⚠️窓口は市役所ではなく石川県農業共済組合羽咋グループ(076-239-2455)で、補助金交付にかかる手続きを組合長に委任する必要があります。
収入保険そのものは収入保険の掛金を補助する自治体まとめてあります。

能登半島地震・奥能登豪雨で被災した方

石川県 農業機械再取得等支援事業は、被災した農業用機械・施設の再取得・復旧費を事業費の9/10以内(国5/10+県2/10+市町2/10)で支援します。
自己負担は1割程度です。

令和6年1月1日以降の取組が対象なので、すでに買い直したぶんも相談する価値があります。

🔑 まず現地相談窓口へ連絡してください。書類や対象の判断を伴走してもらえます(石川県農林水産部農業経営戦略課 076-225-1611)。
⚠️対象は令和6年能登半島地震・令和6年奥能登豪雨で農業被害を受けた農業者等です。
⚠️助成対象外の経費が含まれる場合や、園芸施設共済の加入対象施設などは補助率が変わることがあります。
ここに書いた内容は当サイトが確認した時点のものです。
実際の可否は必ず窓口で確認してください。

石川で申請するときの注意点

  1. 金沢市で借りるなら1年目に集中させる。土地賃借料と土壌改良資材費は1年度目が10/10で、 2年度目9/10、3年度目以降8/10と下がります。
    土を直すなら初年度のうちに
  2. 🔑⚠️国の事業に乗せる前に試算を比べる。金沢市の基盤整備は国の補助を受けると8/10→3/10、生産施設は13/30→1/10に下がります。
    率だけでなく上限も含めて両方の数字を出してもらってください
  3. 🔴買う前・設置する前に申請する。白山市の鳥獣害対策は「事業認定申請書」を出して認定通知書を受け取ってから着手です
  4. ⚠️1戸では使えないものがある。津幡町の柵は2戸以上の共同実施が条件、七尾市の捕獲檻は町会・生産組合が対象で個人は申請できません
  5. ⚠️「対象外の人」が明記されている制度がある。小松市の機械更新は認定農業者・集落営農組合の構成員・自給的農家が対象外で、そこから外れる小規模層に絞ってあります
    自分がどちら側かを先に確認してください
  6. ⚠️買う場所で上限が変わる。能美市のスマート農業は市外事業者から購入すると上限が30万円→15万円なります
  7. ⚠️窓口が市役所とは限らない。羽咋市の収入保険は石川県農業共済組合羽咋グループが窓口で、手続きを組合長に委任する必要があります

まとめ:石川は「1年目」と「誰が使えないか」で探す

  • 荒れ地を借りて始める=⭐⭐金沢市(1年目は賃借料・土壌改良が全額。
    ⚠️5年以上の賃借権・10a以上)
  • 客土や暗きょを入れる=金沢市(8/10。
    🔑⚠️国の補助を使うと3/10に下がる)
  • 50歳を過ぎて独立就農する=⭐小松市(資材費に10万円。
    ⚠️親元就農は対象外)
  • 45歳以下で特産品目に入る=かほく(機械・施設各3/10・100万円/家賃月2万円×3年)
  • 移住して特産品目を始める=⭐かほく市の園芸産地担い(研修60万/⭐家賃月3万×3年/機械150万)
  • 資格・免許を取る=小松市(50%・5万円。
    ⚠️汎用資格は対象外)/ ⭐能美市(ドローン免許30%・10万円)
  • スマート農機を入れる=小松市(30%・30万円)/能美市(30%・30万円。
    ⚠️市外購入は半額)
  • 小規模で機械を更新する=⚠️小松市(認定農業者等は対象外の枠)
  • 柵を張る=⭐白山市(⭐サル5万・設置人件費も対象・✅個人可)/津幡町(⚠️2戸以上)
  • 狩猟免許・捕獲檻=七尾市(免許1万〜3万・⚠️捕獲隊への参加が前提/ 🔴檻は町会・生産組合のみ)
  • 資材・箱を作る=⭐穴水町1/3・20万円。
    ⭐有機なら30万円・ ⭐デザイン料も対象)
  • 収入保険に入る=羽咋市(認定農業者は年4万円×3年。
    ⚠️窓口は農業共済組合)
  • 法人・企業で参入する=県のファンド(5年で5,000万円。
    ⚠️中山間・GIAHS地域限定)/⭐金沢市の異業種(⭐放置竹林も対象)
  • 被災した機械を買い直す=県の再取得支援(9/10。
    ⭐令和6年1月以降のぶんも相談可)

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