機械やハウスの補助は、たいてい1/3か1/2です。
半分は自分で出す——それが前提になっています。

沖縄には80%が2市あります。

⭐⭐石垣市の新規就農一貫支援事業は80%以内・総額1,000万円
⭐うるま市の頑張る農業を応援します事業は8/10以内で、こちらは定額の上限が設けられていません。
自己負担2割で機械や施設が入る計算なります。

🔑ただし理由があります。
石垣市の制度は沖縄県一括交付金が財源だと市の資料に明記されていて、制度の継続は交付金の動向に左右されます。本土にない財源があるから成立している補助率だということです。
使えるうちに使う、という前提で計画を立てる必要があります。

もうひとつ沖縄らしいのが畜種のです。
名護市は肉用牛・乳用牛に1頭10万円、豚に4万円、山羊にも2.5万円出します。
沖縄市の防疫助成には腐蛆病(養蜂)の検査手数料まで入っています。

この記事では掲載16件を出し手ごとに金額つきで整理します。
一覧で見たい方は沖縄県の補助金一覧からどうぞ。

沖縄の内訳

出し手件数性格
沖縄県(農業振興公社を含む)7件研修は月13.75万×2年/⭐受入農家にも月5万/⭐海外研修25万/⭐乳用牛27.5万/頭
名護市4件⭐山羊にも2.5万/頭/子牛1.5万/頭/狩猟免許2万/廃プラ28円/kg
沖縄市3件⭐ハウス新設に1/2・150万/雌牛30万/頭/⭐防疫費が毎年半額
石垣市・うるま市各1件⭐⭐80%・総額1,000万円/⭐8/10(⚠️生産者組織を通す)
⚠️ この件数は当サイトの調査状況を反映した数字です。
沖縄県には41の市町村があり、表に出ていない市町村にも制度がある可能性は十分あります。
件数の順位を「手厚さの順位」と読まないでください。

🥇⭐⭐80%が2市。
ただし財源が特殊

石垣市 新規就農一貫支援事業補助率80%以内・総額1,000万円を限度とします。
多くの機械補助が1/3〜1/2であることを考えると、全国的に見ても最高水準です。

  • ⚠️対象は認定新規就農者で、就農して5年未満の
  • ⚠️導入する機械・施設は1件あたりの事業費が50万円以上であることが条件(少額の機器は対象外)
  • 💡同じ石垣市の経営体育成支援事業(融資主体型・3/10・上限300万円)とは別枠です
🔑 財源が沖縄県一括交付金であることが市の資料に明記されています。⚠️制度の継続は交付金の動向に左右されます。本土の市町村単独事業とは成り立ちが違うので、「来年もあるはず」と考えず、使える年に使い切る前提で計画を立ててください。

うるま市 頑張る農業を応援します事業補助率8/10以内
交付要綱の別表に定額の上限が設けられておらず、予算の範囲内での交付です。
対象は農業用機械の導入と生産施設の整備に必要な経費。

⚠️⚠️ 申請するのは事業実施主体=農業協同組合・農業者団体その他市長が認める者で、個人で直接は申請できません。補助を受けられるのは「事業実施主体の生産者組織に属する者」なので、まず地域の生産部会・生産者組織に入ることが出発点なります。
⚠️うるま市内に1年以上住所があり、市内に農業経営の用地を確保していること、 ⚠️直売所等への出荷量が確認できること(地産地消とブランド化が事業の目的)、 ⚠️防除日誌・作業日誌の提出、⚠️市税・国民健康保険税の完納も要件です。

🥈牛だけではない——豚も、山羊も、蜂も

名護市 優良種畜導入事業補助金1頭あたりの定額で、肉用牛・乳用牛が10万円、豚が4万円、⭐山羊が2.5万円
山羊が対象になる補助は全国的にも珍しいものです。

家畜単価要件
肉用牛10万円/頭6〜27か月齢の未経産牛・登録済み
乳用牛10万円/頭15か月齢〜4歳・血統登録済み
4万円/頭生後3〜12か月の登記豚(種豚登録が必要)
⭐山羊2.5万円/頭6〜12か月齢・出生登録済み
⚠️ 導入後の翌年度から一定期間そのまま保留して繁殖に使うことが条件です(牛4年、豚・山羊2年)。
すぐ売る前提では使えません。
⚠️月齢と登録の要件が細かいので、買う前に園芸畜産課へ確認してください

沖縄市 畜産生産奨励事業補助金雌牛の購入に1/2・最大30万円/頭(おおむね2頭程度まで)、種豚は1/2・最大5万円/頭。
子牛生産奨励は登記・登録済みの子牛が対象です。
⚠️受付時期が事業ごとに違い雌牛・種豚は年度当初(4〜5月ごろ)、子牛生産奨励は2月ごろ。
牛を買ってから相談すると間に合いません。

名護市 子牛生産育成事業補助金登記した生産子牛1頭につき15,000円以内。
⚠️子牛登記書を受領してから30日以内に申請する必要があり、過ぎると対象外です。
⚠️生産した雄子牛は去勢されていることが条件。

⭐毎年出ていく防疫費が半分になる

沖縄市 家畜伝染病予防助成事業は、ワクチン接種・検査手数料・予防薬の購入費を1/2以内で補助します。
設備投資の補助と違い、毎年必ず出ていく費用が半分になるので続けて使えます。

  • 豚熱・牛異常産のワクチン接種
  • ヨーネ病・結核病・ブルセラ病・⭐腐蛆病検査手数料(⭐養蜂をしている人も確認する価値があります
  • 豚丹毒ワクチン、日本脳炎の不活化・生ワクチンの購入費(1農家当たり5万円)
  • トキソプラズマ病の予防薬(1農家当たり上限40キロ)
⚠️ 予算が無くなり次第、受付終了です(毎年2月末ごろまで)。
年度の早い時期に動いたほうが確実です。
⚠️初めて使う人は事前に農林水産課(098-929-3307)への相談が必要です。

飼料のほうは沖縄県 配合飼料価格差補助緊急対策事業あり、価格差の一部が四半期ごとの単価で補助されます(令和8年度の上限は第1四半期7,871円/tから第4四半期3,321円/tへと下がっていきます)。

⚠️⚠️ 申請先は県ではありません。
自分が加入している基金管理団体へ参加申請書を出します。
⚠️配合飼料価格安定制度に加入していることが条件で、未加入では対象になりません。
⚠️令和8年度の参加申請受付は9月ごろと案内されています。

乳用牛では沖縄県 優良乳用牛導入支援事業県外からの導入に定額27.5万円/頭(令和8年度は総額8,250万円・300頭分)。
個人の酪農家がそのまま申請できます(団体を通す必要がありません)。
⚠️対象は県外家畜市場または全国酪農業協同組合連合会から導入するホルスタイン種の初妊牛で、 ⚠️母牛の年間生乳生産能力8,500kg以上、または父牛が乳用種雄牛総合指数の上位40位以内いう能力要件があります。

🥉県は「海外へ出す」お金も持っている

就農の入口は3つに分かれています。
金額も期間も性格が違うので、順に見てください。

新規畑人資金支援事業研修中に月13.75万円(年165万円)を最長2年間=最大330万円
沖縄の新規就農者「畑人(はるさー)」を育てる制度です。

🔴 研修終了後1年以内に49歳以下で就農しなかった場合は全額返還 🔴交付期間の1.5倍(最低2年間)以上就農を続けないと全額返還です。
⚠️公募は例年5月と9月の年2回で、最初の交付までは申請から約5か月かかります(生活費の計画に入れておくこと)。
⚠️前年の世帯所得が原則600万円以下、 ⚠️概ね1年以上かつ概ね年間1,200時間以上の研修が必要です。

沖縄県 新規就農促進事業月額5万円以内×1〜12か
研修する側と受け入れる側の両方に出ます。1か月からでも使えるので、短期の研修にも合います。
⚠️新規就農研修事業は50歳未満・1人1回限りで、 ⚠️農業改良普及センター所長等の推薦が必要です。
⚠️受入事業は1受入農家につき研修生2人まで(2人目は1人目の1/2以内)。

沖縄県 青年農業者資質向上対策事業は、(公財)国際農業者交流協会の海外派遣研修(19か月)に合格した人へ 1申請25万円以内
海外へ出る費用に県が出す制度は多くありません。視察研修は県内5万円以内・国内外10万円以内、プロジェクトほ場設置事業は経営の課題を自ら解決する活動に10万円以内です。

⚠️ 海外研修は青年等就農計画の認定者として帰国後も就農することが条件です。
⚠️視察研修とプロジェクト活動は農業青年クラブ等の組織に属している対象。
⚠️地区ごと(北部・中部・南部・宮古・八重山)の予算枠で実施されます。
⚠️①〜③はいずれも申請の前に農業改良普及センターまたは農業改良普及課への相談必要です。
新規就農の制度全般は新規就農の補助金あわせてどうぞ。

畑のほうの制度:ハウス・土づくり・廃プラ

沖縄市 耕種農業生産振興対策事業補助金6つのメニューの総称で、目的に合うものを選べます。

  • 農業近代化促進=ビニールハウス・平張ハウス・菊電照施設等の新設資材費や工事費、防風/遮光ネット、点滴灌漑・養液栽培施設の資材費が1/2以内・上限150万円
  • 土づくり推進=土壌改良資材や緑肥種子の購入費が1/2以内。
    ⭐太陽熱併用処理に使う米ぬか・被覆用ビニールも対象
  • 園芸振興=果樹苗木(マンゴー・みかん・びわ)の購入費が1/2以内
  • 糖業振興=さとうきびの古株更新に係る経費が1/2以内
  • 農業用廃プラスチック処理は1/3以内、農協から買う農薬は1/4以内(さとうきび共同防除用は1/2以内)
⚠️⚠️ ハウス新設(農業近代化促進事業)だけは、実施予定の前年度10月1日までに事前相談が必須です。
思い立った年には使えません。⚠️対象者は「農業による事業収入が50万円以上あり、収入全体の過半を占める人」または認定新規就農者で、兼業で農業収入が半分未満だと対象外なります。
⚠️受付は例年4月1日から11月30日まで(予算が無くなり次第終了)。

名護市 農業用廃プラスチックの適正処理に係る補助金28円/kg
処分料金が94円/kg(税込)なので実質の自己負担は66円/kg程度です。
JA・花卉農協の補助金と併用して申請できます。⚠️申請期間は令和8年5月7日〜10月30日で、この期間以外の搬入は対象外。
⚠️名護市内に住所があり、園芸畜産課の農家台帳に登録されている人が対象です。

名護市 狩猟免許新規取得支援事業補助金1人につき上限2万円。
第一種銃猟・第二種銃猟・わな猟・網猟のすべてが対象で、講習会受講料・試験受験申請料・狩猟者登録申請手数料に使えます。
⚠️申請した年度に新たに取得した免許であること、 ⚠️市の求めに応じて有害鳥獣の捕獲等に従事することを誓約すること、 ⚠️市税の滞納がないことが条件です(令和8年6月25日告示の新しい制度)。

6次産業化に進むなら、県が2段構えで用意しています。
6次産業化スタートアップ支援事業1/2以内・上限50万円(⭐商品開発に初めて取り組む段階の枠)、県産農林水産物活用連携支援事業2/3以内・上限100万円(改良と販路開拓)。
どちらも集合研修と専門家の個別指導がセットなっています。
⚠️令和8年度はどちらも5月29日で受付終了(連携支援の追加募集も7月3日で終了)。

沖縄で申請するときの注意点

  1. 80%の枠があることを前提に計画する。石垣市(80%・総額1,000万円)とうるま市(8/10)は全国的にも突出しています。
    🔑ただし石垣市は沖縄県一括交付金が財源で、継続は交付金次第です
  2. ⚠️個人で申請できないものがある。うるま市は事業実施主体(JA・農業者団体等)が申請し、生産者組織に属していることが前提です
  3. ⚠️⚠️前年度に動き出すものがある。沖縄市のハウス新設は実施予定の前年度10月1日までに事前相談が必須
    思い立った年には使えません
  4. ⚠️受付時期が事業ごとにバラバラ。沖縄市の雌牛・種豚は4〜5月ごろ、子牛生産奨励は2月ごろ、耕種は4月1日〜11月30日、防疫は2月末ごろまで。
    同じ市でも窓口ごとに違います
  5. 🔴返還条件を先に読む。新規畑人資金は就農しなかった場合と、交付期間の1.5倍以上続けなかった場合に全額返還
    名護市の種畜も牛4年・豚山羊2年の保留義務があります
  6. ⚠️申請の前に相談が要る制度が多い。県の研修3本は農業改良普及センター(または農業改良普及課)への相談が前提、沖縄市の防疫も初回は事前相談が必要です
  7. ⚠️入金までの時間を見込む。新規畑人資金は申請から最初の交付まで約5かかかります。
    その間の生活費は自分で用意しておく必要があります

まとめ:沖縄は「率の高さ」と「畜種の幅」から探す

  • 機械・施設を安く入れる=⭐⭐石垣市(80%・総額1,000万円。
    ⚠️就農5年未満・1件50万円以上)/⭐うるま市(8/10。
    ⚠️生産者組織を通す)
  • ハウスを建てる=⭐沖縄市(1/2・150万円。
    ⚠️⚠️前年度10月1日までに事前相談)
  • 牛を導入する=沖縄市の雌牛(1/2・30万円/頭)/名護市の種畜(10万円/頭)/⭐県の乳用牛(27.5万円/頭・⭐個人で申請可)
  • 豚・山羊を入れる=⭐名護市(豚4万円・⭐山羊2.5万円)/沖縄市の種豚(1/2・5万円)
  • 子牛を売る=名護市(登記子牛1頭15,000円。
    ⚠️登記書から30日以内)/沖縄市の子牛生産奨励(⚠️2月ごろ受付)
  • 毎年の防疫費を下げる=⭐沖縄市(1/2。
    ⭐腐蛆病の検査=養蜂も対象)
  • 飼料費が重い=県の配合飼料価格差補助(⚠️⚠️申請先は基金管理団体)
  • 研修で生活費を確保する=新規畑人資金(月13.75万×2年。
    🔴返還条件あり)/⭐県の新規就農促進(月5万・⭐1か月から⭐受入農家にも)
  • 海外で学ぶ=⭐県の青年農業者資質向上(19か月の派遣に25万円)
  • 土づくり・苗木・さとうきび=沖縄市の耕種(1/2以内。
    ⭐米ぬかや被覆ビニールも対象)
  • 加工に進む=⭐県の6次産業化スタートアップ(1/2・50万)→ ⭐県産連携(2/3・100万)の2段構え
  • 廃プラを処分する=名護市(28円/kg。
    ⭐JAの補助と併用可)
  • 狩猟免許を取る=名護市(上限2万円。
    ⭐4種すべて対象)

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